禁煙こもごも

  • 2016.05.26 Thursday
  • 20:56

 
champix.jpg

先日銀座で禁煙仲間のオフ会がありました。
インターネット禁煙マラソンというサイトを利用して
念願の禁煙を達成した仲間たちとの食事会。
会社の会長さんからごくフツーのご婦人まで、
「禁煙」だけでつながっている素敵なメンバーです。

かく申す私、昔はバリバリの愛煙家でした。
法に触れるもの以外はほとんど経験していると思います。
 
一般的な紙巻きタバコ──それもフィルターのあるもの、あるいはピースの両切りやゲルベゾルテのようにフィルターのないもの。紙と葉を別々に買って、自分で巻いていたこともあります。



これでクルクルと自家製の紙巻きタバコを作るのです。

葉巻──太いシガーも細いシガリロも何でもござれ。
パイプ──火加減の管理が難しく、奥が深いです。味覚が鈍くなり勝ちです。
噛みタバコ──タバコの葉を口の中でくちゃくちゃ噛んでからそこら構わずペッと吐き出す、品位に欠けるやつです。昔、アメリカのプロ野球選手が愛用していました。
嗅ぎタバコ──粉末を手の甲にのせ、鼻から一気に吸い込みます。
水パイプ──タバコの煙を一度ゴボゴボと水に通してから吸うやつです。旅先で体験しました。


wasserpfeife.jpg
水パイプ。アラビア風ですね!
 
おまけでパイポもやりました。電子タバコだけは未経験です。
 
始めたのは、いや〜、かなり早かった。16歳の時から外国にいましたのでね…。
その昔、喫煙は男の勲章みたいなものでしたし、
とりわけヨーロッパでは男女ともに喫煙者の比率は高く、
「健康に良くない」みたいな話も、真剣には語られませんでした。
 
でも、今は違います。
副流煙による受動喫煙のこと、そして癌のリスク、また成人病への関与も大きく、

病気になったら、あるいはならないために、まずすべきはことは禁煙

というのが今日の常識です。
 
欧米では

公共施設や飲食店はもとより、戸外での喫煙は一切禁止

という地域も増えているようです。
吸えるのは個人所有の屋内だけ。ベランダでの喫煙も禁止です。
 
日本はおそらくそこまでできないでしょう。
でも2020年の東京オリンピックに向かって、
規制が大幅に強化されるのは確実なのだそうです。
 
私もこれまでの人生で「やめてみよう」と思ったことは何回もあります。
幸か不幸か、禁煙開始後に感じる禁断症状はあまり強くありませんでした。
そのため「あ、この程度ならばいつでもやめられる」と自分を甘やかし、
結局その後もいろいろ理由をつけて、ほどなく再喫煙していたのです。
 
そうして、長い時間がたちました。
結局「簡単にやめられるはずなのに、やめられていない自分」に気がついたのです。
 
そこで「最後の砦」として頼ったのが、上記の「禁煙マラソン」です。
2003年5月30日に禁煙をスタートして以来、1本も吸っていません。
 
インターネット上で禁煙希望者の募集が行われ、まずは登録します。
するとメールが定期的に送られて来て、
 
タバコのどこが健康に良くないのか。
なぜタバコがやめられないのかの医学的・心理的メカニズム。
将来的にどんなリスクがあるのか。
禁煙を開始すると、身体にどのような変化(禁断症状)がおきるのか。
禁煙の辛さを軽減してくれるグッズ(禁煙補助剤)にはどんなものがあるか。
 
などを集中的に学習します。
そして、決められた日に登録者全員で禁煙スタート。
メーリングリストが準備されており、そこに一日一回自分の状況を報告します。
他の人たちのメッセージも見られます。
そうしたメールには「アドバイザー」からレスがつくのです。
アドバイザーはみなこのマラソンで禁煙を成功させた経験者たち。
自分も経験した道だから、どんな時に苦しいか、どうしたら危機を乗り越えられるか、
ということがリアルにわかるのです。
もちろん必要に応じて専門の医療チームのサポートも得られます。
 
「気軽に転倒しないでください」
「禁煙の記録はガラス細工のように壊れやすい宝物。大切に育ててください」
「苦しいのはあなただけではありません」
「吸いたくなっても、今は吸わない、と唱えて先送りしましょう」
「1本だけオバケの誘惑に負けないで」
 
などなど、いろいろな言葉に接します。
1本だけオバケとは

ここまで我慢したんだから1本だけ、どう?

と絶妙なタイミングで囁く巧妙なオバケです。姿は見えません。
 
たくさんのアドバイザーが待機しており、
夜型の人、朝型の人、また時差のある国にいる人もいたりして、
ランナーからのメールへの対応はほぼ24時間態勢。
 
この禁煙マラソンがスタートした時にはまだこれといった禁煙補助剤は開発されておらず、
根性で耐えるしかない「我慢大会」のような様相だったそうです。
私が参加したときには皮膚に貼る「ニコチンパッチ」と
口に入れて噛む「ニコチンガム」が使えたので、かなり楽に禁煙できました。
でも保険の適用はまだなく、それなりのコストはかかりましたがね。


pflaster.jpg kaugummi.jpg
左がパッチ、右がガム。それぞれ使い方にちょっとしたコツがあります。

でもタバコ代とどっこいどっこいだったと思います。
それぞれに使い方のコツがあるのですが、使ってみると、


タ、タ、タバコ〜

という渇望感が嘘のように軽減されます。
 
ところで、禁煙外来での治療には医療保険が適用されるようになりました。喫煙は


ニコチン依存症

という立派な病気なのです。だから治療が必要で、保険がきくようになったのです。
 
最新の禁煙補助剤はチャンピックスという内服薬。
トップに写真を掲載しておきました。

私は使ったことはありませんが、まだタバコをやめる前から飲み始めます。
タバコを吸いつつ禁煙をスタートできるのです。
数日するとタバコがまずくなってきて、比較的簡単にやめられるのだとか。
また、やめた際の禁断症状もぐっと緩和されるのだそうです。
 
こうして

自分はタバコなしでも普通に生活できるのだ

ということを実感し、それを日常のライフスタイルにしていくのです。
今までの記憶や習慣を新しいパターンで塗り替えていくわけですね。

朝のコーヒーとセットになっていたタバコ

が突然なくなるのは、はじめは手持ちぶさたのような気持ちになりますが、
そのうち慣れます。
 
一番あぶないのは酒席。
失敗する人はだいたいここでコケます。
 
ところで禁煙するための絶対条件をひとつ。
 
禁煙するのは自分です。
自分の意志として「やめたい」と念じていない人に禁煙は無理です。

禁煙マラソンに参加すればやめさせてもらえる

と思っている人も皆無ではありません。
会社の命令で無理矢理参加させられている、みたいなケースに多いですね。
みな、落ちこぼれてしまいます…。
 
禁煙に当たって何よりも一番大きなのは「仲間の存在」です。

自分だけじゃないんだ

という思いが、折れそうになる心を支えてくれます。
 
私は嬉しいことに、今ではまったくタバコを欲っしなくなりました。
また禁煙マラソンにおけるアドバイザーのボランティアも続けていますので、
人に「やめましょう」と言いながら自分で吸うわけにもいきません。
 
どうです?
まだ吸っている方、禁煙しませんか?
お手伝いしますよ。
禁煙して失うものは何もありません。
 
禁煙を達成して初めて気がつくこと。
それは喫煙者のにおいです。
吸っている本人はほとんど気がつきません。私もそうでした(反省)。
いくらお洒落しても、歯を磨いても、コロンをふっても、やっぱりわかってしまいます。
 
スマートなライフスタイルを手に入れたくありませんか?
すごく楽に暮らせるようになりますよ。

ただし、タバコをやめても、おそらくお金は貯まりません。
不思議ですが、本当です。
「禁煙の目に見える化」をめざし、強い意志で500円玉貯金をすれば別ですが…。
 
 
 
 
 

 

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